輸血検査

輸血検査室では、患者さんから採血された血液を使って患者さんの血液型を調べたり、患者さんが手術や貧血などで輸血が必要なときに、輸血する血液製剤(献血された血液)が適合するかを検査しています。24時間365日いつでも輸血ができるよう対応しています。

輸血機能評価認定制度 (I&A制度)

2024年に日本輸血・細胞治療学会が実施している
輸血機能評価認定制度(I&A制度)の認定施設となり、
適切な輸血管理が行われていることが認証されました。

血液型検査

血液型には、皆さんに親しみのあるABO血液型(A・B・O・AB)とRhD血液型のほかに、たくさんの種類の血液型があります。患者さんから採血された血液を使用し、主にABOとRhD血液型を検査しています。

血液型検査

不規則抗体検査

通常、A型の人には抗Bの抗体、B型の人には抗Aの抗体、O型の人には抗A,Bの抗体が規則的に存在しますが、それ以外に不規則的に抗体をもっているかを検査します。このような抗体は、輸血や妊娠によって作られる場合があります。不規則抗体を持つ患者さんが輸血をする時は、抗体と反応しない血液を準備します。

不規則抗体検査

交差適合試験検査

患者さんの血液と、輸血する血液製剤が適合するかどうかを検査します。患者さんの血液と輸血する血液を混合させ、凝集などの異常な反応がないかを検査します。

交差適合試験検査

自己血の分離・保管

貯血式自己血輸血とは患者さん自身の血液をあらかじめ採取・保存しておき、手術で使えるようにする方法です。当院では、患者さんから採血された血液を大型遠心機で遠心して、赤血球部分と血漿部分に分けたり、フィブリン糊という生体接着剤の基を抽出します。自己血は患者さん自身の血液なので、副反応も少なく安心して使用できます。

自己血の分離・保管

HLA検査

HLAはヒト白血球抗原の略語で、HLA検査は白血球の型を調べる検査です。HLAは「自己」と「非自己」を区別する
役割を持っています。移植では、自分のHLAタイプに合わないものは異物として認識し、攻撃をします。そのため、移植をする場合にはHLA検査を実施することが重要となります。